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レジェンドインタビュー 夢は「カラダファクトリー」で独立すること。のれん分け制度で、独立を目指す元土肥直弥さん

今回は前回に続き、カラダブランドを支えてきた、レジェンドインタビューをお届けします。

元土肥直弥さんは、最高技術ランク「エグゼクティブボディトレーナー」をもち、教育・ES部に所属しています。現在では、後輩たちの育成に携わりながら、掲げている目標は、ファクトリージャパングループ(以下FJG)の「のれん分け制度」をつかい、「カラダファクトリー」のまま独立すること。

元土肥さんは、2009年に新卒入社し、整体師歴は約13年。これまでたくさんのお客様と、先輩、同僚に育てられながら、今は若手スタッフの育成にあたっています。カラダファクトリーの中でも最も老舗であり、リピート顧客が多い本店、カラダファクトリー東戸塚店で約5年間の経験を積み、その後、自らの経験のためFJG初の出店となる北海道エリアの立ち上げ担当マネージャーに手を挙げ、拠点作りに邁進しました。その後、関東地区のエリアマネージャーを経て、2022年1月からは教育・ES部マネージャーとして後輩の育成にあたっています。 今回は、元土肥さんがどのような経緯からのれん分け制度に興味を持ったのか、隙のない経歴に見えますがどのようなご苦労があったのかその秘密に迫ります。

スポーツトレーナーを目指してFJGに入社。 カラダファクトリー東戸塚店を経て、北海道の新拠点作りに手を挙げました。

2009年にFJGに入社しました。兵庫県出身で、ラグビーをやっていまして、大阪医専を卒業し、いつかスポーツトレーナーになってスポーツに関わっていきたいと思ったのが入社動機です。

入社して、最初の配属はカラダファクトリー東戸塚店。数年後に、その東戸塚店で店長をさせていただきました。

その後、2015年10月から、カラダファクトリーが北海道エリアに進出することになったタイミングで、着任。転勤のきっかけは、もともといつか独立をしたいと考えていたこと。そのために、新規店の店長は、経験しておきたかったからです。

とはいえ、最初からそのような選択肢があると思っていなくて、自分の所属するエリアマネージャーを目指していたんです。でも、北海道の店舗は1号店ですし、新しく拠点をつくりドミナント(地域内で集中的に)で出店していくためにマネージャーが必要という話を聞き、「私が行きたいです」と手を挙げました。そこからは早かったです。1ヶ月で自分に決定、異動することになりました。

北海道は修学旅行では行ったことがありましたが、住むのは初めて。最初は分からないことも多く、大変なこともありましたが、今となっては本当に行って良かったと思います。新しい土地を知れたこともありますし、振り返れば、一から拠点を作るという貴重な経験をさせていただきました。 

最初は、自分しか技術教育などが出来るスタッフがいなかったので、主体的に考えて色々な取り組みをする必要がありました。店長としてお客様の施術をする一方、スタッフとの面談をしたり、採用したり、研修をしたりと幅広い領域でも仕事に従事していました。

2015年当時は、カラダファクトリーの店舗はなかったので*注1、とにかく初進出の北海道でカラダファクトリーという整体サロンを認知してもらい、ご来店いただいて、この拠点を成功させたい!という一心でした。

  • 2022年12月現在、北海道のカラダファクトリーは4店舗。

もともと、直球勝負な性格。新人時代はとにかく練習量にはこだわりました。 やればできる!と信じて無我夢中でした。

新人時代は、もともと直球勝負で単純な性格でしたから、やればできるようになる!という風に、とにかく練習量を積もうと思っていました。

それでも、不器用だったから失敗ばかり(笑)。今だから言えますが、カラダファクトリー東戸塚へ配属された同期入社の新人5名の中で、全部ビリでしたよ。技術試験に合格して施術デビューするのも、お客様からご指名をいただけるのも、他のコースを習得するのも、同期の中で最後でした。

それでも、整体技術であるA.P.バランス®が出来るようになってお客様の施術に入らせていただいているうち、ほとんど苦手意識がなくなってきましたね。そこからご指名もいただけるようになり、自信につながり、ますます施術も上手くなっていったと思います。

私は、失敗しても怒られても心は折れないタイプ。たくさん怒られてもグイグイ進める性格でした(笑)。店舗の営業中も、新規ご来店のお客様から電話があると、先輩方に先んじて自分から率先してご予約を入れさせていただいて…。

とにかく、たくさんのお客様と接していこう、施術実績を積みたいという一心でしたね。

のれん分け制度でカラダファクトリーのオーナーになることが目標。 関東に戻り、教育・ES部に着任しました。

3年間の北海道赴任のあと、ゆくゆくは地元の関西に戻りたい気持ちもありましたが、関東の17店舗を担当するエリアマネージャーとなるチャンスをいただきました。関東に戻ってきてしばらく経ち、上長との面談の際に、このタイミングで「カラダファクトリーでのれん分け(独立支援制度の利用)をしたい」という話をしたところ、「それなら教育に関わっておきなさい」と導かれる形で、教育・ES部へ異動することになりました。

もともと、新卒時代から、独立したい希望はありました。

FJGには、「のれん分け制度」といって、一定条件を満たした従業員(整体師)を対象として整体サロン「カラダファクトリー」オ-ナ-となるための独立支援制度があります。あることは知っていましたが、具体的に自分自身の中で頭に出てきたのは関東に戻ってきてからですね。

学生時代はスポーツトレーナーを目指していて、入社後もトレーナーになることを目指して実際活動もして充実していたのですが、気づけば数年後、整体師のほうが面白いと思い始めました。

5、6年目くらいからはトレーナーとして独立するのではなく、いつか自分の店舗を持ちたいという方向に転換しました。たくさんのお客様に触れ合えて、たくさんの人生に関われるのが整体師。

いつか独立したいと思っていて、経験を積むために新拠点にも赴任したため、関東に戻ったタイミングで口に出してみたという経緯があります。

今の仕事内容は、新卒スタッフの研修担当。コロナ禍を経て今まで以上に直接会い、一対一で話をすることの重要性を感じます。

教育・ES部での業務内容は、ランクアップ試験、新卒研修、スタッフの面談などです。

面談の相手は、1~3年目までの新卒・中途社員です。技術や接客についての相談、お店での悩みや疑問に思うこと、人間関係について話すこともありますね。

今は、自分の時のような先輩の背中をみて付いて行こうという時代ではないですね(笑)。

若手スタッフは、どうやったら効率的にステップアップできるのか、といったことを考えているケースが多いと感じます。

でも、どうしてこういう振る舞いをしなくてはいけないのか、その行動はお客様の立場になるとどう思われるか、ちゃんと背景や意味を説明すると、みなさん理解は早い。納得してくれると、しっかり実行してくれます。

効率的にやっていきたい気持ちも分かりますが、我々のように幅広いお客様と接している仕事は、時間をかけて解決していかなければいけない場合も多い。

やはり、コロナ禍を経て、今まで以上に直接会い、一対一で話をすることの重要性を感じます。

我々整体師は、お客様と接する仕事ですから、技術も、研修も、面談も、コミュニケーションは一対一が基本。

コロナ禍で一時どうしてもみんなが集まる機会が減ってしまったこともありましたが、これからは、研修にしても面談でも、いかにスタッフ同士、上司と部下がお互いを理解し合えるようなコミュニケーションをとっていけるかが大切。手間はかかりますが、それがこの仕事をするうえで大切なことだと思います。

面談では、直接会うことを基本にして、疑問に思っていることがあれば、細かく聞いてみて、双方の立場を説明して、一緒に考えてみるようにしています。その上で、私が経験してきたこと、個々のお客様とのエピソードや、施策に関しては背景などのストーリーをしっかり説明していこうと思います。

ターニングポイントは、店長時代に何でもやって見せてくれた上司との出会い。 口で説明されても、出来てないということに気づいていなかったと思います。

私自身、入社後の入口研修を受けたときに印象深かったのは、人に説明すること、相手にわかりやすく説明するのが苦手だと気づけたことでした。

先輩方に、そのことを繰り返し教えていただいたことで、なにもできない自分というものにも気付くことができた。技術試験にしても、周りが次々と試験に合格していくなか、居残りして練習してようやく合格できたというほどです。

ターニングポイントは、北海道に異動したことよりも、実は、店長時代にどうしても店舗運営がうまくいかず、上司に導いていただき、助けてもらいながらも実績を出せたこと。

店長になる前、店長代理というポジションで何をしたら良いか分からず、スタッフもお客様もたくさんの方がかかわる大型店で、役職が重荷になってきていたころ。上司である営業部長 (当時は人財育成指導部 部長) が店長を兼務するということで店舗運営に加わってくださったことがありました。

部長ですからとても忙しかったと思いますが、1年間ほど週3~4日店舗運営に入り込んでいただき、「やってみせる」「やらせてみせる」「変化(結果)を見せる」ということをしてくださいました。

たとえば、自分が「出来ました」といっても、上司が自分自身でやってみせて「違う、これがやるということだよ」と見せてくれました。ひとつひとつ上司が説明してくれ、背中を見せてくれ、上司のお客様が喜んでいただいている様子を見ることで、それまでの自分自身の不出来にも気づかされたし、変わることが出来ました。

例えば、言葉だけで説明されたり、叱られても、出来てないということに気づいていなくて、腑に落ちなかったと思います。

最終的には、上司のおかげで、店舗が社内表彰されるまでに成長することができました。

多くの先輩や上司、同僚やスタッフに助けられここまで来ることが出来ました。私を育ててくれた、上司に感謝し、今後は恩返しがしたい。

(写真左:自身の結婚披露宴でFJGの仲間たちと/写真右:子どもとの休日 )

正直に言って、上手く行っていると思えたことはこの14年間でほんのちょっとしかないです(笑)。

いちスタッフの時は、自分のお客様に向き合うだけのことに集中していられたので、お客様から「ありがとう」と言ってくださるだけで満足で、何もかも上手くいっていると思っていたのですが、それは勘違いでしたね(笑)。

北海道でも、最初は一人ではうまくいかないことも多く、一気に出店が重なり運営が苦戦したこともありますが、多くの先輩や上司、同僚やスタッフに助けられここまで来ることが出来ました。

落ち込むこともありましたが、落ち込んでも何も変わらない。結局、行きついた結論は、人間は自分一人で出来ることは多くないということです。

私を育ててくれた、営業部長や教育部の上司には本当に感謝しています。また、新人時代に最初に配属されたカラダファクトリー東戸塚店時代の上司や同僚にも感謝しています。

とても上の立場の方たちですが、厳しくも寄り添って引っ張っていってくれる方たちがいて、常に高い目標を与えてくれたので、ここまで続けてくることが出来ました。

これからは、私が与えていただいたことを、恩返しする形で、後輩や部下に対しても同じように与えられるように接していきたいと思っています。

若手の後輩たちへメッセージ。 時間をかけて叶えていくのが夢だと思う。失敗しても前を向いて挑戦していくことを楽しんで。諦めないで夢を叶えて欲しい。

今後についてですが、一番の目標は数年以内に「のれん分け」でカラダファクトリーのオーナーになること。

FJGで色々な経験をさせていただいたなかで、関わったお客様が笑顔になってくれて、喜んでくれるのが、一番やりがいがあると実感しました。エリアマネージャーを経験し、たくさんのお客様やスタッフと向き合ってきましたが、これからはさらに深く、一人ひとりと時間をかけて相手の方が目標を達成できるように導いてあげたい。

これまでの経験で、自分の目の届く範囲で店舗運営をしていくのが向いていると感じました。

自分の店舗を持ったら、一か所で集中し、自分の店舗スタッフとお客様と、今までお世話になった人にも恩返し出来ます。そうやって関わってきた方たちが前向きに夢を持って人生を送ってくれたら嬉しいです。

若手の後輩たちへのメッセージですが、もし夢があってそれを本当に叶えたいと思うなら、そんなに簡単に叶うのが夢ではないと思う。

自分の人生なので、時間をかけて失敗して、失敗しても前を向いて挑戦していけば少しずつできるようになっていくと思います。

私も、新入社員時代は何も出来なかったけど、今はのれん分けをしようとしているんですから。私に出来るのだから、誰でもできると思います。

応援するので、諦めないで、夢を叶えて欲しいですね。

元土肥直弥

2009年4月、FJGに新卒入社。
カラダファクトリー東戸塚店配属。2012年2月、副店長昇格。2014年12月店長昇格。スポーツトレーナーとして女子ラグビー選手の帯同も経験。 その後、2015年11月、初出店となる北海道へ異動し、カラダファクトリー拠点作りに携わる。 新規店としてカラダファクトリー札幌大通店、カラダファクトリーイトーヨーカドー福住店、カラダファクトリー新さっぽろカテプリ店、カラダファクトリー東急百貨店さっぽろ店を立ち上げ、支部長としてエリアを統括。 2019年1月関東へ戻り、エリアマネージャーを経て、2022年1月より教育・ES部マネージャー(現任)。 FJG整体師ランクは、エグゼクティブボディトレーナー。

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